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新年のご挨拶と抱負

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遅くなりましたが、新年のご挨拶を申し上げます。

昨年は日本全体がいろいろな意味で大きく揺らいだ年でありました。
東日本大震災による被害が最たるものですが、それに付随する形で今の日本の抱えている根深い病が一気に顕在化したように思います。
特に政府閣僚がこぞって当事者意識と大局観を欠き数々の失態が演じられました。

首相の無見識が復興着手を妨げ、脱原発の不毛な闘争が煽られている間、わが国が被った無駄な消耗は計り知れません。
未曾有の危機に対応できず幼稚さを露呈した政治に多くの人が危機感を抱きました。

政治の低劣さは、あくまでも彼らを国政に送り込んだ国民全体の責任です。
ひとりでも多くの国民が現実に目覚め、諸問題に対して私心を排し力強く見識を発揮して行動する平成二十四年になりますようにと、
天照大御神を始め八百万の神、そして国難に殉じた英霊を思い、静かに誓いを立てる次第です。

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TPP楽観論に横たわる無責任と臆病風

101007-D1-208

何の結論も出さずにいた野田首相が ようやく何か意思表明すると思ったら「TPPに参加する」だそうな。
実現すればわが国はまた一歩大きく損なわれることになろう。


TPPはこれまでの経済協定の概念とは質を異にする。
自由化の対象業種は24もあり社会の隅々まで外国の参入を招くだろう。
それは取り返しのつかない大きな社会構造の変化を意味する。
新たな変質を迫られる我々はさらなる苦しみに投げ込まれるわけだ。
国はやみくもに開けばよいというものではない。

【食料自給力は国防力だ】

TPPの基本は関税の完全即時撤廃だ。
日本の農業が安い外国農産物流入により大打撃を受けることは誰もが認めている。
そのうえでメディア報道は日本の農業のためにもいいことだという。
競争することで「鍛えられて」農業が強くなるというのである。

理屈の筋は分かる。だがはっきり言って無責任の極みだと私は思う。
どこの世界に自国の食料生産を外国と競わせて強化しようなどと思う国があるか。

農業を経済効率論で捉えてしまう人にはよく考えて欲しいと思う。
国の生命線は、外国貿易に依存しないところで確保するのが当たり前だ。
農業VS工業という報道の仕方は間違っているし、国防上も大変危険である。

【人の流入は取り返しがつかない】

TPPの特徴は(農業を含む)24もの対象業界があることだ。
冒頭に述べたように、年金や医療・医薬、保険、各種サービス、建設といったインフラ、
公共基礎的分野まで外国企業との競争に曝される。外国人労働者も大量に入ってくる。

その一方で、日本から外国に進出して利益になるような要素はあるかといえば
他の参加国は日本よりも著しく経済規模も小さく、ほとんどメリットはない。
(他国はシンガポール、チリ、ブルネイ、ニュージーランド)
唯一比較可能な大国アメリカには、当然日本有利の話は期待できない。

つまり日本は外国から一方的に入り込まれるだけで、その逆はない。
かけがえのない伝統の社会システムを失い呆然と立ち尽くすのみだ。
先人の血涙で守って来た日本社会の土台が、お子様リベラル政権の
性急で無責任な選択によって「ぶち壊され」ようとしている。

【製造業の輸出は伸びない】

現下の輸出不振の原因は「円高」にあり、TPPの関税撤廃はほとんど無意味だ。
逆にアメリカや他の参加国からの安物流入で国内産業は無惨に淘汰されよう。
内需は低迷しデフレは悪化、失業は増え景気はさらに落ちるだけである。

TPPで日米が対等な相互利益関係を築くなど空論中の空論である。
国際社会の力関係の現実と歴史的事実に照らしてありえないことだ。
推進論者には、TPPであらゆる防御をはぎ取られた日本の社会が
米国他に容赦なく荒らされて変形していく姿を見ようとしていない。

その意味でTPPは論理の経済問題ではなく心理の政治問題だ。
第三の開国など冗談にもならぬ。黒船・大東亜戦争に続く第三の敗北でしかない。
よく聞かれる「今に始まったことじゃないし仕様がないじゃん」式の諦観は
もう通用しない。

なぜ野田首相は11月APECまでのTPP参加表明を急ぐのか。
10月28日付の毎日新聞によれば、公式文書に出た政府の本音は
「その時期がオバマ政権に一番喜ばれるから」だそうだ。
国家存亡を左右する決断をアメリカのご機嫌取りとしか感じていないのか。
そんな○○で◎○×な政府は○○△してしまえと叫びたくなる。

【臆病風になびく日本のリーダーたち】

ネット配信の「日経ビジネス」の見出しに毎日のように並ぶ論調がある。

「合理的に考えてTPPには参加するしかない」
「国際的な枠組みに乗り遅れるな」
「参加しないと韓国に差をつけられてしまう」

これが日本をリードする経済界の意向なのだから情けない。
日本は外国に合わせて生きてさえいればよいという萎んだ発想にうんざりする。
自立して我が道を確立する気概はどこにもない。これを称して臆病者という。
長いものに巻かれるにしても、その長さの検証もろくにしないで
枝葉の理由をつけてテキトーに決めようとする。称して怠け者という。


江戸期のように自主的に貿易をコントロールする気構えを思い出そう。
自由貿易は絶対の正義ではないし、保護貿易も時には大事だ。
状況に応じて主体的な判断で選択するべきなのだ。

そもそもTPPは苦境のオバマ政権が企むひとつの経済戦略で
これを世界標準などと誤認してすがりつくなど愚劣の骨頂でしかない。
初めから参加を前提で議論している時点で「戦わずして既に負けている」のだ。
こんな卑屈な政治屋・経済屋を私たちは如何にしても排除していかねばなるまい。


自らの意志を捨てて他者(平和を愛する諸国民)に依存した奴隷的生き方。
占領憲法(現憲法)に謳われるこの精神が生んだ数々の弊害が今露呈しておりTPPの扱い方にもそれが現れている。

将来に向けてこれ以上の恥を積み重ねるのは堪え難いことである。
目覚めよ日本国民! 自立せよ日本!

(写真:ミソサザイ)

言論統制の時代

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◎ 異様な結末へ

俳優の高岡蒼甫さんがツイッターでフジテレビの「韓流」への異常な傾斜ぶりを批判した。
それが「騒動」そして「謝罪」となり所属事務所から「契約解除」となった。
さらに今日の報道では妻の女優・宮崎あおいさんとの離婚も秒読みだとか。

『騒動は23日、「正直、お世話になった事も多々あるけど8は今マジで見ない。
韓国のTV局かと思う事もしばしば。うちら日本人は日本の伝統番組求めてますけど」
と韓国関連の番組、フジテレビの姿勢を批判したことから勃発。
その後も「1人の勇気は必ず大きな力になり必ず売国を食い止める事ができます」
など持論を展開した。』 (10/21 スポーツ報知より)


芸能界や高岡氏のことはあまりよく知らないが、一般常識で考えて
善良な一人の男性の人生を大きく傷つけるほど非難されるべき発言とも思えない。
下品な表現もないし、かなり気を遣っているこの青年の誠実さを感じる。
ツイッターの会話調(口語体)はあまり好きではないが悪意は感じられない。
これがなぜ「大騒動」になるような問題なのだろう。


フジテレビの番組枠に韓国モノが急激に多くなったのは客観的な事実だ。
そして「韓流」の過熱ぶりに違和感を持つ国民は決して少なくない。
高岡氏の感覚は健全で常識的だと私は思う。
むしろそんな素朴で率直な叫び(つぶやき)に過剰反応し、
ムキになって潰そうとする者たちの姿にこそ異様なものを感じる。
つまり「大騒動」にしたのはいったい誰かということだ。

◎ 外国勢力に支配されている日本のメディア

「フジテレビ」についてこんな話を聞いたことがある。
かつて堀江氏(通称ホリエモン)がフジテレビにTOB買収を仕掛けたことがあったがその時の取得株が後に大量に韓国筋に流れたらしい。

そのため今や同局の大株主の多くを韓国系の人たちが占めており
経営や報道姿勢もその影響下におかれているというのである。

実際、現在外国の影響下にある日本のメディアは多い。

その代表格はNHKで、中国共産党の意図を忠実に報道する姿勢が顕著だ。
『クローズアップ現代』ではあの天安門事件を「死者はゼロ」と報じたし
先年のNHKスペシャル「ジャパンデビュー」では台湾を意図的に反日に描いた。
日台の歴史のねつ造歪曲に対し台湾人を含む一万人の原告による巨大訴訟が
現在係争中である。渋谷放送センターには中国国営テレビの専用室もあるとか。
またNHK歴代会長は中国利権との深いつながりをもつ企業の出身が多い。

テレビ朝日は既知のとおり左翼思想を平然と口にする親北反日の放送局である。
そして今や比較的保守系であったフジまでが韓国筋に奪われた。

◎韓国や中国に媚びる病的な心理の根

これらは実に肌寒くなる状況だと言わねばなるまい。
在日韓国人は「日本が強制連行した弱い被害者」などではない。
韓国の国益のために組織的に動く一大政治勢力である。

戦前に自分の意志で日本に来た彼らは戦後もGHQに特権(賭博独占経営権など)を付与され税制優遇まで受けて日本社会に根を張ってきたのである。
私たちはウソの歴史を教わったので彼らの要求につい譲歩しがちだが本来まったくのお門違いである。

この心の病気が日本人全体を蝕んで韓国や中国に媚びる態度が後を絶たない。
野田首相の空虚な訪韓、それを持ち上げるマスコミの低質さ。
外国は日本人が覚醒することなく永久に自分たちに奉仕し続けるように
戦略的にマスメディアを取り込んで、国政から教育、お茶の間に至るまで
圧倒的な影響力で我々の思考を縛ろうとしている。それは間違いない。

◎日本人が日本を守れない異常さ

高岡蒼甫氏と関係者たちにのしかかり踏みつぶそうとする野蛮な力もそうだ。
彼は日本人としての素朴な違和感をつぶやいただけで韓流マスコミの逆鱗に触れて社会的に抹殺されかかっている。
日本人よりも韓国人を優遇し大切にするのが今の日本社会の空気だ。
こんな風にネットで細々とつぶやくしか彼の行為を擁護できない。

大げさでなく、私たちは情報戦争の最中にあるといってよい。
国民の油断と無関心で日本は連戦連敗、ボロボロにされるがままだ。
今こそ現実をしっかり勉強して目を開き、戦わなければならない。
武力を用いずに国家民族を滅ぼすのが情報戦争なのだ。


テレビの話に戻るが
日本人が日本人のために良い番組を作ろうと誠意を尽くした時代、
子どもから大人までが無邪気にテレビと向き合えた古き良き時代は
せいぜい昭和までで終わったと思う。

「テレビばかり見ているとバカになるよ」とは親が子によく言った台詞。

今はそんな生易しいものではない。
「テレビばかり見ていると日本がなくなるよ」である。

(写真:十勝岩内仙峡の秋)

「脱原発ブーム」いつまではしゃぎ続けるのか

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軽薄で無責任な情報の氾濫が、猛威をふるっている。
わが国のエネルギー政策の根幹に関する大切な問題が
「子ども達を守れ」、「原発のない安全な社会へ」
こうした抽象的で感情的なスローガンで覆いつくされている。

思考はヒステリックな「正義」の煙にまかれて機能停止し
本当に必要な現実的な議論ができない状況が続いている。


原発の存廃は、今後日本社会が凋落せずに存続できるかどうかの
極めて現実的な経済産業の問題である。

だが「放射線の恐怖」に関するニュースばかりが毎日流されて
原発廃止デモがいちいち丁寧に取り上げられるのに対して、
原発がいかに日本の産業に大事かという現実的な話は実に少なく
どうにか誰かの小さなつぶやき程度にしか聞こえてこない。
なんと不公平で偏った報道だろうか。

いつもそうだが日本のマスコミは事実を伝えるよりも
人々の恐怖心を煽ることが仕事だと思っているらしい。


ところで私は日本のエネルギーが原子力でなくてもいいと思う。
代替エネルギーがあるなら長期的な計画で原発を減らしていけばよい。
だが「危険だから今すぐ停めろ」とはひどいヒステリーだと思う。
太陽光発電など実現には何十年かかるか知れたものではないし、
これまで培った高い原子力技術の蓄積をあっさり放棄するなど論外だ。
それこそ子孫に申し訳がないだろう。

それにしてもいつまでこんな不毛な莫迦騒ぎが続くのだろう。
放射線を怖がる心理だけに囚われる知性の欠如を恥じないのはなぜだ。
こういうときこそ冷静に現実を見据えた政治を行わなければならないのに。
子を心配する母の心理、それだけでは一国の運営はできないのに。
日本人はなぜこんなに臆病になったのか。悲しい。

かつての日本人はこんなことはなかっただろう。
支那戦線を戦った私の祖父ならば何と言うだろうか。
「まず腹を括りなさい」
「このくらいのことでビクビクするもんじゃない」
というだろう。そう、少なくとも男ならそうでなくちゃ。


こういう乱世にはセコい悪が跋扈するものだ。
この夏、再生可能エネルギーを電力会社に買い取らせる法案が
菅直人氏と孫正義氏の会談から生まれてきたことは既知の話である。
(この日を境に菅氏は喜色満面で「脱原発」を叫び始めた)

大震災と原発の事故を、あくまで他人の不幸として受け止めて己の利益につなげようという卑しい商売根性が日本を食い物にしているように思う。

メディアリテラシーと「内なる自然」

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6月2日、内閣不信任案は否決されましたが
菅内閣はようやく終焉へ大きく踏み出したと思います。

首相にとっては党内の造反を抑えた「勝利」でも
国民はその手法の卑劣さと醜さをしっかり見ていますから
そんな人間の末路は知れているものです。
8月退陣、今度こそ本人の意図とは違って現実になるでしょう。


さてここでは少し別の話をいたします。

今回多くのメディアが不信任案を「権力争いのゴタゴタ」と呼びました。
地方ラジオのDJまで「なぜ今、不信任案なんでしょうかね」と嫌悪を示し
視聴者のお便りも「被災者のことを考えて!」というものばかりが紹介されていたように感じました。

「被災者のことを真剣に思えばこそ一刻も早く首相交代が必要だ」という意見はなぜか急に影を潜めて、表立ってきませんでした。

この極端に偏った民主党擁護の報道姿勢は、09年の政権交代の時に
メディアの論調がみせた印象操作と同じ手法だと思います。
あのとき多くの国民が「自民は駄目」の執拗なイメージ刷り込みにやられて
熟慮もせず覚悟もないまま、新聞やテレビの論調に引きずられて投票した結果今の民主党政権が誕生してしまったのでした。

その後の民主党政権による日本の弱体化と劣化はご存知の通りの惨状で
残念ながらメディア工作に極端に弱い日本人の欠点が露呈した形です。


今の日本人のテレビや新聞への無警戒な依存ぶりは常軌を逸しています。
いわゆる世論はメディアが操作して作り出しているのが実態で
さらに外国がそれを利用して日本社会を操作している。由々しき状況です。

そういえば大学入試に朝日新聞の思想満載の『天声人語』が使われました。
朝日記者の思想を刷り込まれる子どもたちの将来が心配です。

それに新聞コラムなどは断片的文章のつぎはぎで、美文とはいえない。
あらゆる面で教育には不適当な代物といっていい。
日本人の新聞信仰はもはや病気の域にあると感じる事例です。


これも余談ですが
今回の不信任案否決の裏に外国の介入はなかったのでしょうか。
菅直人氏のこれまでの巧みな保身術は
ひょっとすると外国のspyによる入れ知恵なのではないか。
なぜかというと彼のやり方は日本人の常識では理解できないものが多い。
嘘をつくことが平気な神経、仰々しく空虚なパフォーマンス。
なんとなく2008年五輪の開会式と似たメンタリティが連想されます。
彼は外国人から多額の献金もこっそり受けていましたし
N.Koreaの拉致犯人釈放懇願書にも署名していたことを思えば
あながち的外れではないかもしれません。


さて話を戻すと
テレビや新聞の言説を自分の感覚よりも優先することは
言い換えれば現実よりもメディアの作る幻想を信じることであります。
そんな人が今の日本にはかなりいるのではないでしょうか。

架空の世界に心を遊ばせたまま、現実の世の中に興味を持てない人が。
いわゆる「ネットおたく」だけの話ではありません。
テレビを中心とした非現実的な世界も本質的に同じでしょう。

こんな精神のホルマリン漬け状態にならないためには
生々しい現実を自分の言葉で解釈しようとする態度が不可欠です。
テレビや新聞の報道記事は「誰かにすでに意味付けされたもの」であり
必ずもう一度自分の頭で考えて、意味をつけることが必要なのです。


戦時中の大本営発表は「国民を騙した」と悪し様に言われますが
それは今のマスコミも同じでしょう。
(いや、今のマスコミは米国や中国・朝鮮の意思に操られています。
誤謬とはいえ日本勝利を願っていた大本営発表よりもずっと悪質でしょう)

ともかく
メディアからはなるべく距離を取り、常に疑いましょう。
特にテレビの洗脳効果のすさまじさは心しておきたいものです。
テレビ漬けの幼児の脳の発達が阻害される事例は、大人でも無視できません。

というわけで私は必要最小限、なるべくテレビを見ないようにしております。
現実感覚を研ぎすまして、心を眠らせずに物事をしっかり見ること。
それは誰もが本来もっている力「内なる自然」の回復でもあります。
メディア惚けからの脱出は日本人に活力を取り戻すと私は信じています。
人生は自分の言葉で語ろう!をキーワードに頑張りましょう。

(終わり)

「北方領土の日」に寄せて

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2月7日は「北方領土の日」ということで、10年以上も前にNHKで放送された
「北方四島の自然」という番組のビデオを引っ張りだして見た。


四島の中でも、国後島の爺々岳山麓、原始の森の美しさが素晴らしい。
80%を針葉樹が占める針広混交林に、北海道では絶滅あるいは稀少に
なってしまった動物や植物が豊富に生息している。

特にシマフクロウ、ヒグマ、クマゲラなどの多さには驚かされる。
道内ではもう見られないグイマツもある。

ロシアのサハリンテレビの撮影で作られた、当時の貴重な映像を眺めながら
今もこの豊かな自然が変わらずに残されていることを願わずにはいられない。

**
北方四島には江戸時代以前からの日本人の生活史があることを思うと
改めて「何としても取り戻さなければ」との思いが込み上げてくる。
敗戦時のどさくさに不法占拠されたまま、何もできないとは情けない。

なぜ2月7日が「北方領土の日」に制定されたかというと、
幕末の1855年(ペリー来航の2年後)のこの日(旧暦12月21日)
日魯通好条約が結ばれて、北方四島が日本領として確定されたことによる。

これ以後、両国の国境は何度も変わったけれども、四島は一貫して日本領土
だった。

**
ロシアは今、国内状況はボロボロらしい。貧富の差は限界に達し人心は荒廃、産業も財政も軍事も破綻寸前の危機的状態だという。
これまでも日本の経済援助、資源開発援助を求める手段として領土返還をエサにちらつかせてきたが、今後はますます顕著になるだろうという。

まったく残念だが外交センスも国益意識もない今の政権ではそんな死に体のロシアにすら利用されるだけだろう。
だがいずれまともな日本政府ができた暁には、冷静な戦略をもって平和的な形で領土を取り戻す交渉ができると思う。

傲慢なロシアに臆せず、友好の嘘でごまかしたり裏取引で妥協したりせず
きっちりと獲るべき実を獲る、強い交渉が。
そんな日がくることを信じている。

それまで元島民の方がひとりでも多く長生きして下さることを切に願う。

(写真:国後島の夜明け)

目覚めよ日本男児!

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早いもので師走である。
平成22年はみなさんにとってどんな年だったろうか。
私にとって、今年ほど心穏やかならざる年も珍しかった。

寝惚けた民主党政府が改めて教えてくれたことがある。
私たちの国は戦後ずっと世界のシビアな現実から目を背けてきたということだ。

1945年の敗戦後、日本人は一体となり焼け跡から驚異的な復興を遂げた。
70年代にはGDPで世界第二位の経済大国、裕福な国となった。
だが米ソ冷戦の最中にあって日本の高度成長が可能だったのは
国防をアメリカに依存して軍事費を経済復興に回せたことが大きかった。

そして今はどうか。日本は自力では国防もままならない非力な半独立国家のままだ。
頼みの綱だった経済力もその地位を失いつつある。
平和とは国際的バランス上に成り立つ微妙なもので、今後も続くとは限らないのだが、私たちはこの異常な状況に慣れきって国防についての思考回路を失っている。

そんな戦後日本人の平和惚けの象徴が「日本国憲法」前文だろう。
そこにはこう書かれている。

「日本国民は・・(中略)・・平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」
「われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思う」

日本人は自分たちの安全と生存を外国に委ねると明記しているのだ。
そして、平和を維持しようと努めているのは国際社会だという。
なんと現実離れした甘い認識だろうか。

今も昔も国際社会はシビアな弱肉強食の世界であり、自立の気概なき国の存続は危うい。
諸国民は決して公正ではないし、まして弱小国の面倒など見てはくれぬ。
日本が65年間平和でいられたのも、その経済力を利用するアメリカの都合によるものだ。


今、中国は核ミサイルを数百発持ち日本の主要都市に照準を合わせている。
尖閣の漁船衝突事件は小手調べで、来年の夏には本格上陸が計画されているらしい。
中国共産党の本当の狙いは沖縄である。領土を奪われる危機に日本人は鈍感すぎる。


そして何よりも北朝鮮にいる拉致被害者をいまだに取り返せずにいる。
政治とは国家の領土領海を守り、国民の生命と財産、安全を守るものである。
その意味で日本には65年間「政治といえるものはなかった」といってもよい。

戦後日本の繁栄は、シビアな国際社会を経済力で乗り切ろうとしたものだった。
だが、金で国は守れないことは歴史が証明している。
現にチベット、ウイグルは中国の軍事侵略を受けて悲惨な目にあっている。
同様に軍事力で来られたら、日本は戦えるのか。
国を守る意識の薄い今の日本は、あらゆる場面で外国人の干渉に対し無防備である。

何より大事なはずの国籍が軽んぜられ、簡単に取得できるようになった。
さらには、国を乗っ取られる危険がある外国人参政権までホイホイ与えようとする。
そして今はテレビマスコミがパチンコなどの外国勢力に握られ、彼らに都合の良い番組が作られる。
事態は本当に深刻なのだ。国民の生存本能が鈍っているのである。


街で見かける看板には「生活第一」「いのち大切に」「クリーンな政治」・・・
いつまでも、こんな空虚な言葉で騙されて思考をストップさせていてはいけない。
一般国民が性根を据えて「日本人による日本人のための社会」を本気で考えるときがきている。
日本男児よ、覚醒せよ。
「草食系」とか「癒し」などと甘ったるい日常に遊んでいる場合ではない。
今、危機意識を多くの人が共有していかなければ日本は沈没する。明るい未来はないのだ。

(写真:十勝平野に月昇る)

国民精神はどこにある

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「人ごとではない」
「最後はみんな独りなんだ」
100歳を超えるお年寄りの所在不明が続発している。
生死すらわからない、連絡がとれないという。
あろうことか家族による年金の不正受給まで起きているらしい。

本当にここは日本なのか?と背筋の寒くなる思いである。

ことほど左様に
異常を異常と感じなくなった現代社会。
一体感のないバラバラの、不安だらけの「個人」生活。
そんな中で、最後の拠り所たる家族関係すらこの有様とは。

今や血のつながる家族よりも
犬や猫というペットが家族だそうだ。
自分の気に入ったものだけあればOKという思い上がりで
人のつながりを軽視あるいは忌避した結果
却って人生を損なっていることに
どれほどの人が気づいているだろうか。

**
いわゆる「家族の崩壊」について考えるとき
私はいつも、現行の介護保険制度が頭に浮かぶ。
これは親を他人の手にゆだねることを制度化してしまったもので
いわば法による「親不幸ノススメ」、天下の悪法だと思っている。

制度導入時、会社員だった私はいいようのない嫌悪感を抱いたものだ。

親の介護は確かに労ではあろう。
しかし、老いた両親を子が看るのは当たり前のことで
人としてまっとうなあり方だと誰もが分かっているはずだ。

介護保険制度は、その自然な親子の情を安易に削ぐものだ。
目先の労苦を取り除くことだけを重視し、人の気持ちを捨象している。
すなわち老親の世話を「苦役」と見る非情さを不問に付している。

どんなに親切な介護ヘルパーも、しょせん他人であり
この世でかけがえのない家族に代わる存在ではない。

親の世話を他人様に頼む場合、相当な苦悩があってしかるべきで
それを制度にしてしまっては人の心は浅く薄くなるばかりである。
介護の手が足りないケースについて根本原因は何かを含めて
人の心に本当に必要なものは何なのかを
もう一度よく考えてみるべき時期ではないかと思う。
(この制度はもともと見直しを前提でスタートしたはずだ)
安易にヘルパーを増やせばいい問題ではないし
ましてや、外国人労働力に頼るなどもってのほかだ。

**
とにかくも
百歳まで生きることは間違いなく言祝ぐべきことであってほしい。
邪魔にされたり行方不明とはあまりに悲しい。
いずれは自分の行く道でもあるのに。

戦後あまりに個人の自由を優先したために
家族の意味も
先祖から子孫への繋がりの意味も
肌で感じられなくなった日本社会がある。

現在の自分のことしか考えられない国民の心の空しさを
私はこのうえなく重大な危機と感じている。

「幸せとは何か」とは答のない問いかもしれない。
だが人はみな老いるという現実に向かい合うとき
たとえ不便でも貧乏でも
心安らかに老いていけた昔日の社会秩序のありがたさを思う。

万古変わらぬ人の宿命に処する知恵を
先人の伝統精神から汲み取り示すことは
まぎれもなく
私たちの存亡にかかわる危急の課題であろう。

(写真:夏の十勝岳に咲いたエゾイソツツジ)

もう黙って見ていられません

inori

本当は自然の記事を書きたいのですが
とても座して見ていられない状況になっています。

相変わらずどこをみても
お金の話「消費税」だけをテーマにして
7月11日(参院選投票日)が迫ってきています。

しかし何度でも指摘しますが
民主党の本質は
「自民党を倒す」だけが目的で集まった信念も価値観もバラバラの集団。
財源なき「子供手当」「高速道路無償化」というバラマキショーは
彼らに国政を担う能力も責任感もないことの証です。

しかしそれはほんの表面に過ぎず
もっとも恐ろしいのは、彼らのもつ共産主義的な価値観にあります。
それは「日本という国のかたち」自体を忌み嫌う考え方です。

その最もあからさまなものが千葉景子法相の唱える「夫婦別姓法案」です。
これはつまり日本社会から「戸籍」をなくすということであります。

個人はばらばらになり、「誰それさんの家」という概念そのものがなくなる。
もちろん子供はお父さんとお母さんの姓が違うことになるし
結婚も意味をもたなくなります。

夫婦別姓とはそういうデタラメな社会を現出させるものですが
この法案を、なんと千葉大臣は秋の臨時国会か来年の通常国会で
成立させるつもりでいます。ろくに議論もせずに!
頭がおかしいと思いませんか。

みなさま、どうかお目通し願います。6月30日産経新聞からの抜粋です。

千葉景子法相は29日の記者会見で、
選択的夫婦別姓を可能にする民法改正案と
人権侵害救済機関設置法案(旧人権擁護法案)が
民主党の参院選マニフェスト(政権公約)に記載されていないことについて
「マニフェストに載っていない、あるいはテーマになっていないことが
特段問題になることはない」と述べ、
参院選後も引き続き法案成立を目指す考えを示した。
(中略)
民主党が単独過半数になれば3法案を阻む要素はほとんどない。

こんなことを許していいのでしょうか。
ご先祖から受け継いできた家族のあり方が
一部の過激な社会主義者によって破壊されようとしている。
それも国民に気づかれないように「こっそりと」です。
マニフェストに載せないとは卑怯じゃありませんか。

私はここで、とても基本的な、しかし大切な認識を
改めて提示したいと思います。
マスコミは決して言わないのでつい忘れがちな点です。
それは・・

日本がここまで駄目になったのは「自民党政権が悪い」だけではなく
日本人全体がだらしない腑抜けになったからだということです。

特にきれいごとや偽善に弱く、問題が起きると責任逃れに走る卑小さ。
日本人(とりわけ男性)から勇気と気概、本当の誇りが消えたと思います。
そして自民党はそんな日本人の忠実なる代表だったのではないか。

では民主党ならそんな日本を「元気に」できるのか?
もちろんできません。

彼らこそ戦後日本人の卑小さ(悔しい)の結実した姿だと思います。
たとえば菅直人首相の言葉遣いや態度は
統治者としての自覚や政策を訴える意欲すら感じさせません。
(国会での居眠りや党首討論回避など、言語同断)
彼は日の丸と君が代が大嫌いで、天皇陛下への敬意も表さない。

さらに彼は以前、北朝鮮拉致実行犯の釈放嘆願書に署名しました。
拉致被害者のご家族の心中は察するに余りあります。

日本の国をまかせてはいけない人だということは明らかですが
テレビは言いませんね。こういう事実を。

みなさまに僭越ながらお願い申しあげます。
「反自民」や「新しい政治を」などというイメージやスローガンに流されず
公平で慎重な投票をしてください。
確かに、自民党には長年のイヤーな垢が一杯あります。
でもそれは、そういう政治家を育ててしまった私たち国民の責任です。
その隙を狙っただけの民主党政権は、国を壊す以外のことは何もできません。
(普天間を弄んだ無神経さや、口蹄疫対応の不手際は記憶に新しいですね)
これは決して「不慣れ」なのではなく、そもそも「資質がない」のです。

実は民主党の政策集を作っているのは、旧社会党の事務員です。
国なんかいらない、という考えの人たちが与党の政策を作っている。
(鳩山前首相は「日本列島は日本人だけのものじゃない」といいました)
いい加減そのものではありませんか。

テレビはそうした面をなぜか報道しません。
さらには故意に論点を「消費税」にしぼって
本丸の「夫婦別姓法案」「外国人参政権」「人権救済法案」など
危険な法案を私たちの目から隠そうとしているように見えます。

みなさま
どうかご自身の目で、インターネットなどで確かめてください。
そして国全体のことをまじめに深く考えている政治家を選んで下さい。

人気取りの甘い嘘ではなく
まっとうな国家観と先人への敬意をもっている人たちを探すこと、
それこそが、私たち国民の本当の義務だと思いませんか。

あと一週間弱、祈るしかありません。
同胞が今度こそ投げやりでなく賢い選択をすることを信じます。
私たちは自分の国を、自分で守らなければいけないのです。

参院選公示~日本人としての思い

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心の底から、日本が心配だ。
今夜のサッカーの話ではない。
来月11日の参議院選挙のことである。

菅直人氏は鳩山氏の残した課題の始末も放って
支持率回復に乗じてさっさと国会審議を打ち切ってしまった。
おそらく日本中がサッカーに目を奪われている隙に
選挙を済ませてしまおうという腹か。
(W杯の決勝戦が7/11=投票日)

今日は参院選の公示日、夕方テレビを見ていると
NHKキャスターが自信たっぷりに言う。

「今度の選挙の争点は消費税をどうするか、に絞られてきています」

公約に出た10%の数字に反応したのだろうか。
だが常識的に考えると消費税は喫緊の問題ではない。

誰もが「景気回復後に議論するべき話」だと分かっている。
最大の争点になるとまでは言えないと思う。
普段から自分のお財布にしか関心がないのなら別だが。

党首インタビューもテレビの傲慢さを感じた。
質問は消費税と議席数、選挙後の連立にしか関心がなく
党首たちが本当に伝えたいことを言わせない。

特に新党の扱いがひどい。あまりに短い時間設定。
失礼で明らかな政党差別である。

「党利党略の選挙戦ゲーム」的な報道姿勢は問題だ。
日本の行く末が左右される国政選挙という緊張感が感じられない。

「ためしてガッテン」などのお気楽番組は安心して見られるが
真剣な国家意識の欠けた公共放送は看板を下ろすがよい。

ところで
「景気回復」は我々の喫緊の願いであることは間違いない。
その前に
私はまず日本人全体の自信が復活しなければ結局駄目だろうと思うのだ。

持続的で活発な経済活動と、雇用・需要の好循環が生まれる
その出発点は、やはり活発な人間精神に宿るからだ。

本来人間は自分が誰かの役に立っていると思うと
骨身を惜しまない。
そこに精神の喜びと満足があり
それが公の役に立つことは名誉でもある。

今の日本はどうか。
自分以外に尽くす精神の生きがいはあるか。

「日本人は働きすぎ」と一時期盛んに言われた。
労働を苦役と捉えて余暇と対立させる見方は
いかにもマルクス主義的な20世紀の遺物だが
それが日本の男性の立場を今も縛っている。

古今東西、男性は家の外でバリバリ働くもので
それは苦役どころか自然の本能だと私は思う。

「家庭と仕事の両立」を夫に迫る今の日本社会の風潮は
男から本能を奪い、精神を委縮させてきたと思う。

たとえば昨今ラジオやテレビドラマで出てくる父親像は
決まって「子どもと妻に遠慮するもの分かりのよい軟弱な夫」。
その現実版が覇気のない「草食系男子」ではないだろうか。

有効な少子化対策は、日本の男を働きバチに戻せ!なのである。

**
話を戻すが、今の日本の混迷は、皆が「自分のため」にしか
生きられないことに起因する精神性のものだと思う。
公的な使命感やお国のためにという気持ちが忘れられて
バラバラ勝手に生活している。

実際には日本という一つ屋根の下に暮らしながら
国をまじめに考えることがない、いびつな生き方。

国のためにという素朴な思いを無理に否定して
個人主義をことさら押し付けてきたことが
私たちの心を捻じ曲げてきたと思えてならない。

畢竟、景気の回復は健全な人心の回復なしにはありえない。
「国(公)のために頑張ることの意義」を
今再び多くの人が共有することが肝要で、その意識改革は政治にしか
期待できない大きな「一喝」である。
選挙ではその点に触れているかどうか、
とりわけ子供たちへの教育をどう語っているかが
争点となるべきではないのか。

私が見るかぎり、日本人の精神の問題を直視している政党はふたつ。
ひとつは平沼赳夫代表の「たちあがれ日本」であり
もうひとつは山田宏党首の「日本創新党」である。
戦後60年の無為無策のツケが招いた今の低迷を喝破しているのは
彼らだけだと見る。

日本を想う大先輩たちが「もう黙っていられない」と
立ち上がったことに感謝せずにはいられない。

マスコミは嘲笑し無視しても私たちは無視してはならない。
テレビには流れない彼らの言葉をぜひ確かめてほしいと思う。
民主党は自民党の最悪の亜種である。

民主党こそ自分たちの利益のためには言動不一致、
手のひらを返して立ち回り、口先で国会と国民を愚弄して恥じない
軽薄なる連中である。

自民党は「腐っても日本人」だった。
戦後の腐敗を私たちとともに味わってきたのだ。

だが民主党は、自民党を腐らせて崩壊させた勢力が
殻を食い破って表に出たものにすぎない。
それは外国勢力であり、また日本の伝統を憎む一部の過激思想派に
利用される人々である。
「外国人参政権法案」、「選択制夫婦別姓法案」を通そうとした
民主党の危険な本質を私たちは忘れてはならない。

「自民にお灸をすえる民主党投票」はもう繰り返してはならない。
それは私たち自身をさらなる苦境に追い詰めるだけである。
だが自民党もまた膿を自力で排出しなければ存在意義はなくなる。
「たちあがれ日本」「日本創新党」と協力して、日本を本当の
意味で再生する底力を出してほしいと願うのみである。