NHKの子育て思想の不気味さ(後)

Yezo-Shika-03

(『クローズアップ現代』2011年11月21日)
政府の「少子化社会対策会議」の作業グループ座長でもある大日向教授の言葉は戦慄すべきものだった。

「今のままでは八方ふさがりなのです。そこで政府が今やろうとしているのは、幼稚園と保育所を一体化した「こども園」の創設です。」

「これは従来の子育ての考え方をまったく変えるコペルニクス的転換です。子どもを親が育てるのではなく、社会全体で子どもを育てるようにしようというのです。」

これには誰しも「ちょっと待て、おい」となるだろう。
番組の前半の自治体の苦労や民間企業参入の試みはどこへやら、
話の筋を無視して「コペルニクス的転換」を突然持ち出す不自然さのみならず人間の最も自然な行為「親が子を育てる」ことまでやめようというのだ。

「なんだ、ただの気○いじゃないか」(by わたくし)

後で確認したらこの人はただの気○いではなかった。
マルクス・エンゲルス両氏の影響を受けた「筋金入り」だった。
「育児の社会化」というこの発想は、夫婦を階級対立の場と捉えることに始まる。
妻が夫の支配を脱し平等になるために、家庭の外に出て個人として働くべきでありその際に置き去られる子どもたちの世話は社会がする、という考え方である。

夫婦が階級対立?そんな気持ち悪い夫婦が現実にあってたまるかいな。
この問題については高崎経済大教授の八木秀次氏の論文に詳しい。
(『「こども園」は羊の皮をかぶった共産主義政策だ』(雑誌『正論』2011年2月号))
その他「幼稚園情報センター」webサイトにも詳説がある
http://www.yochien-joho.com/headline/?date=20110214

これらを読めば今の政権の狂気の性質が誰にでも分かる(と思う)。

閑話休題

待機児童の問題がいつのまにか「こども園」という共産主義イデオロギーの妄想の産物に強引にすり替えられようとしており、しかも政府・民主党がそれを推進している。

希代の狂気・マルクス主義に冒され現実離れしたままの連中が、わが国の政権を握っているのだ。

しかし・・・腹立たしいのは、こんなお方を19時半というゴールデンタイムにおいて「天下の公共電波」でお喋りさせるNHKの非常識である。

思えば平成初期からNHK番組の軽佻浮薄ぶりが目立ってきた。

若者に媚びた低質な紅白歌合戦、押し付けがましい戦争平和番組。
ヒロイン頼みの安っぽいドラマ。ウソの国史を刷り込む教養番組。
韓国ドラマへの異常な肩入れ、中国共産党に媚びて実態を報道しない体質・・

私の好きだった自然番組、良質な大人の番組は次々に消えてしまって
今は子どもっぽい演出と高性能カメラの鼻持ちならぬ自慢ばかり。
世界観が貧困だから映像の刺激力に頼るしかないのだろうか。

正直今のNHKに受信料を払うのは大人として耐え難い。
大半の職員は普通人なのだろうが、番組制作者がおかしくなっている。
そのことにNHK自身が目をつぶり、従来の惰性と権力で押し通すならば
その国民への愚弄はもはや許しがたいものだと思う。

(終わり)

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