まず「戦後日本」を清算するべきだ

130507-080926-D-0152
私が政治について意識して勉強し始めたのは、30才に近くなってからで
人よりも幾分遅いのかもしれない。
そんな私が分を越えてこうした話題を書くのは、
子供の頃から抱くある強い思いに発している。
『頼むからまともな大人に戻ってくれ、戦後日本人よ』とでも言うべき叫びである。

(日本人の変質)
私が幼い頃の日本は、ずっとまともだった気がする。
大人はしっかりしていて、子供は安心して毎日野原で遊んでいられたし
教師はきちんとして威厳があり、父兄から敬われていた。

近所付き合いも和やかで、町内では伝統行事もしめやかに行なわれていた。
昨今のような騒ぎたいだけのイベントや、まして凶悪犯罪など全く記憶にない。

だが実際はその頃から乱れ初めていたのだろう。
「カラスの勝手でしょ」で顰蹙をかったドリフターズはまあ可愛い方で
その後もテレビ主導の「お下劣&好色路線」は日本社会を際限なく堕落させてきた。
水着アイドルや「ひょうきん賊」を恥じる様子もなく公共電波にのせ始めた頃、
私は父の英国転勤のため日本を離れた。
わずか二年半だが、あの狂気の濁流から脱したことは私にとって大きかったと思う。

帰国後、静岡の祖父のもとで二年ほど一緒に暮らした。
寡黙で穏やかな、しかし背筋のピンと伸びた威厳ある姿に毎日接していると
なおさら目につく世の中の堕落ぶりが少年の心にも哀しかった。
いい歳した大人が下劣な話に興じ、ひっきりなしに馬鹿笑いが起きる茶番劇が
お茶の間にも公共の場にも、平気で垂れ流されており、
こんなものを喜ぶものか、馬鹿にするなと無性に腹立たしく思われた。

(世代で異なる過去観)
私の両親は、昭和10年代生まれである。
幼い頃戦火と敗戦、日本社会の激変と錯乱を経験したからか、
苦労した昔を思い出すよりも、科学が利便性をUPしている現代に肯定的だ。
もちろん「軍国日本の罪」などの倒錯した贖罪観念ではなく、
純粋に「戦火に焼かれ窮乏した時代」への反動であろう。

むしろ私たち「子の世代」が戦後教育の人工的な刷込みに大きく影響されている。
自ら体験もしていない戦前日本を、ただ観念的にマイナスイメージで教え込まれた。

そして平成の若者たちは、昭和と無関係な顔をして生活している。
それは日教組の無責任な学校教育のもと、初めから何も知らないためなのだろう。

どの世代も、平然たる外見の裏に、過去と切り離された「今だけの自分」を生きている。人は過去と無関係には生きられないはずなのに。

(過去の事実をみる)
20世紀前半という時代は、熾烈な文明の全面衝突の時代だった。
この日本が今存在しているのは、あのとき全力で欧米文明と戦ったからである。
それを忘却したために、日本人は歴史の連続性を理解できなくなった。
自らの来歴を知らないことは不自然であるだけでなく、大きな危機を招くものだ。
殊に尖閣諸島と沖縄が中国に狙われている今、痛切にその弊害を感じる。

マスコミ、特に(罪深き)NHKは、そんなわが国の根本問題を決して指摘しない。
日本人を覚醒させるな、と北京政府に厳命されているのかもしれない。
「チャンネル桜」をちょっと覗いて頂ければ、いろいろなことが分かる。
(どうぞ → http://www.ch-sakura.jp/ )

(真の貧困)
今の私たちは、戦前の日本社会に総じて遠く及ばないと思う。
いや江戸幕府、鎌倉幕府にくらべても、戦後日本の経綸は到底及ぶまい。
たしかに、科学技術や知識だけは多くなって、生活は便利にはなった。
だが、肝腎の心と生活の健全さは甚だしく損なわれていく一方だ。

国際化という妄信に囚われ、己に合わない価値観と生活習慣を強いてきたこと。
そして日本を弱めようとする外国の悪意に、あまりに無警戒、無防備なこと。

靖国参拝やめろ、慰安婦に謝罪しろ、国籍取得は簡略化しろ、核を持つな、
金融ビッグバンをやれ、米国債を買え、でも絶対売るな、・・・
こうした外交戦略に屈するたびに、日本人の誇りと自信は自壊してきた。

「国際化といって外国に媚び、結果日本を壊した世代」と子孫に恨まれること必定だ。
いまこそ一念発起、国民全体の覚醒が欲しい。

戦前の先輩たちには見えていたのだ。世界の実相は戦いだと。これを未来の世代に伝えたいのだ。
つまらぬ敗戦劣等感とおさらばして、どんと構えて世界を主体的に見なければ、日本は吸い尽くされて消えるだろう。
「もっと腰を据えろ、盤石の構えで、外国に臆せず睨み返せ」である。

こうした話は、政治家だけが考えればいいものだろうか。
否、私たち一般人が正しい歴史を自発的に取り戻そうとしなければ
安倍首相がいくら「戦後体制を脱して一人前の独立国に戻ろう」と叫んでも難しい。

各界に蔓延した既得権層、その妨害を突破するには国民の後押しが不可欠だ。
国民の声がマスコミの論調を左右する。そしてそれが政治を動かす力になる。
私たち国民ひとりひとりの覚醒と発奮が、今後の日本を救う唯一の道なのだと思う。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください