熱い夏の始まりに

気づけば七月中旬。いつもながら季節の移ろいの速さに驚かされます。
山は濃い緑に覆われ、小鳥たちや蝉の声で満ちています。
札幌は晴れた日は25℃を上回り暑い夏がやってきました。
この3ヶ月ほどの間におきたこと、考えたことなどを思いつくままに書いてみます。

初夏の森で

初夏の森で

■ 神社検定

先日「神社検定」1級の受験を終えました。会場は北海道神宮。試験前に祈願をして臨みました。
出来はまずまずの感触で、来月の合格発表を楽しみにしています。

この検定は神社の名前を覚える試験ではありません。日本人の宗教・神道について学ぶのです。
戦後の学校教育では決して触れることのない、わが国の神話や古典、和歌と伝統、神道の歴史と仏教や儒教との関係、国体観念の思想史等について、多くの重要かつ基礎的な学びを得ることができました。
これを土台にして更なる勉強を続け、真の日本人としての己を深めていこうと思います。

利尻富士の夕景

利尻富士の夕景

■日本の国柄は死んでいない

ここ数年、大水や地震、噴火などの自然災害が痛ましい犠牲を多く出しています。
天災に際して、多くの人々が私欲を捨てて他者のために行動する姿に心を揺さぶられます。
これが日本の国柄であり民族の心というものなのだと教えられるのです。
誰もが自分中心で損得勘定で生きているような現代でも、実は日本の心は生きているのだと。
太古の祖先から伝わる自然な国民性が連綿と続いている。それは何と貴重で幸せなことでしょう。

ものごとの基本的な価値観を皆が共有していることが安心と信頼のある生活の根本だと思います。
世界の人々が驚きと感動で語る日本人の価値観と良識は、長い長い豊穣な歴史の賜物なのです。

ショウジョウバカマ

ショウジョウバカマ

■ 戦後70年は永い歴史でみればほんの一瞬の病

70年前の大東亜戦争敗北で日本はいま一時的に、全てがおかしくなっています。
強者のご機嫌をとるイイ子を演じて「平和的だ」と勘違いしたり、弱い者にすり寄って自己を美化しようとする偽善があらゆる場面で臭気を放っています。
巨大メディアは「差別を許さない」と言って彼らの好まない批判を封じ込めます。
この言葉狩りこそが、人々の思考を抑圧し萎縮させて、社会を歪めている本質なのです。

テレビや新聞報道は、戦前日本に対する徹底した負の印象をお茶の間に流すことで、長い時をかけて人々を洗脳してきました。国家や公について公平で均衡のある思考をさせないようにしてきたのです。
いま安保法制を戦争法と呼んだり平和憲法を守れと叫ぶ人々の現実離れした主張はその成果です。

戦後70年への後世の評価は「敗戦と占領が言論の萎縮と平和妄想を強いた現実逃避の時代」となるのでしょうか。

松山湿原(道北/美深町)

松山湿原(道北/美深町)

■ 変わりゆく世界構造、グローバリストとの激しい戦い

時の流れは絶えることなく、すでに世界は「第二次世界大戦クラス」の変動の渦中にあります。

2008年リーマン危機以来衰えの目立つアメリカは、大統領選挙を期に国内の大変化が起きています。国富の99%を握ってきた金融資本家たちに対する、ふつうの米国民の怒りが爆発したのがいわゆるトランプ旋風です。
「アメリカをアメリカ人の手に取り戻せ!」という彼らの叫びは、ウォール街が画策する戦争商売に利用されてきた米国民の内心の怒りが背景にあるので、今回トランプ氏が敗北しても、その動きは収まることはないでしょう。軍事産業で世界を動かす巨大な利権体制が崩壊する第一歩かもしれません。

ヨーロッパに目を転じれば、欧州連合(EU)も衰退の兆しが顕著です。
EU統合とは金融資本家たちの企てたECに始まる欧州支配戦略の最終進化の形態です。
そしてユーロ通貨とは、彼らが欧州の市場を一手に支配するための道具なのです。
「欧州の平和的統合」という美しい理念の裏に隠されているのは、各国の主権を制限して将来は民族国家を解体し、彼ら金融資本家が個々の人民を支配し搾取するという青写真です。

そのための手段が、EU域内における人の移動の自由化、つまり移民の推進でした。
果してドイツは安価な移民労働力を利用した輸出で巨利を得てEU盟主の座につきましたが、
その引換えに国内治安は悪化し、今やゲルマン民族の国家ドイツは消滅の危機に瀕しています。

グローバリズムとは、国民国家を解体し、個人を金銭で支配搾取する「金融奴隷体制」です。
イギリスはその危険に気づいた国民がEU離脱の決断を示しました。英国人の気概に拍手です!

金融資本家たちの壮大な戦略は、中東シリアにIS(イスラム国)の紛争を作り出しました。
そこで生まれる大量の難民をEU域内に流入させ、EU加盟国を混乱させて弱体化させるのです。
「地中海で溺れかけた難民の子供」の嘘写真に同情した世論がドイツ首相に「難民の無制限受入」を約束させました。なんとも恐ろしい情報工作ではないでしょうか。

いま欧州各国は存亡をかけてグローバリストの戦略に抵抗しています。右派政党が勢力を伸ばし移民拒否の動きを強めています。欧州がテロ頻発地域になっているのはこの混乱のためなのです。
しかし日本のメディアは、この恐るべき事態と構造について一切報じません。
ただひたすら「危険なナショナリズム」をなじり、既存の金融システム擁護を叫ぶだけなのです。

カイツブリ悠々

カイツブリ悠々

■ カゴの中の鳥・日本

世界の大混乱の中で、わが国のメディアや学識者はいったい何を見ているのでしょう。
あいかわらず「株安・円高・企業への影響は」といった目先の経済予測のみに終始しています。
彼らには実際、文明や歴史に根ざした深い情勢の理解も事態への危機感も感じられません。
アメリカや欧州で民族運動が起きていることの本質に、彼らは関心すら持たないように見えます。

有為な若者たちが知性の欠如したテレビをほとんど見ていないのは、当然でしょう。
今回の選挙権年齢の18歳への引き下げは適時の策と思います。
我々には、平和ボケの妄想に囚われた空論に費やす時間はもうないのですから。

凛とした眼差し

凛とした眼差し

■ 静かな参議院選挙と憲法改正

今月11日に投開票された参議院選挙ですが、予想通りの与党の順当勝ちでした。
自公を中心に改憲派が議席の三分の二を超えました。憲法改正発議の環境が整ったわけです。
しかし今回、安倍首相は憲法改正を争点にはしませんでした。

私もそれでよいと思います。先の安保法制議論において、大手メディアの悪質な誘導報道に踊らされた国民の多かったこと!”SEALDs”の若者たちだけでなく一般国民まで「徴兵制は嫌」などと言い、内閣支持率が少し下がりました。まったく信じがたいことです。
要は自分の頭で考えずテレビに騙されているわけですが、こんな状態で憲法改正など到底無理。
メディアの誘導でろくでもない憲法にされたら、それこそ国家100年の過ち、滅亡への道です。

慎重に改正条項「96条」の改正を目指していくのが現実的手続きなのだろうと思います。
そして同時並行で、今の憲法が不当にGHQに押付けられた事情を今こそ国民に周知するべきです。
とくに現憲法が本来無効である道理を、丁寧に堂々と議論する過程が最も大切だと思います。
それらが戦後ひた隠しにされてきた理由を知ることで、日本国民の覚醒が進むはずです。
本当の自主憲法制定は、そのあとでなければ意味がないと思います。

女神の滝(道北/美深町)

女神の滝(道北/美深町)

■ 「日本のこころを大切にする党」

残念なことに、今回の選挙では私の応援する「日本のこころを大切にする党」は全滅でした。
知名度も低いうえ、メディアは勝手に右翼政党と決めつけて無視していますから、国民の大半がテレビ漬けという状況では「日本のこころ」の躍進は望めないのが現実です。
思想や政策はとても具体的・現実的で、大変真面目に取り組んでいるのに、国民の側に受け入れる素地が育っていないのです。偉そうな言い方で恐縮ですが、そう言わざるをえないのが日本の深刻な現状であり、目を反らすことのできない事実なのです。

キビタキのさえずり

キビタキのさえずり

■ 舛添都知事の辞職と報道のタイミング

日本人の美意識に真っ向から刃向かった舛添要一氏が、都知事の辞職に追い込まれました。
一昨年2月の選挙で就任してから2年半弱というわけですが、その間の実績は思い出せません。
週刊誌は彼のセコさを存分に暴きたてて、日本中の反発と侮蔑を煽り立てました。
舛添氏の辞職それ自体は快事ですが、この時期に突然あの騒動が出来した理由のほうが気になります。参院選目前での安倍政権への揺さぶりだったのでしょうか。

週刊誌やマスコミがスキャンダルを騒ぎ立てるとき、そこには必ず裏事情があります。
甘利大臣が辞任に追い込まれた金銭授受の件もそうです。TPP交渉での奮闘を賞賛された彼を失脚させることで、日本の閣僚や国会議員を牽制したい米国の圧力が背後にあったのでしょう。
(清原の逮捕もなぜあのタイミングだったのでしょう。かなり前から分かっていたはずなのに)
とにかく日本のマスコミが外国に忠実だということは知っておくべき事実だと思います。

森の風に揺れて

森の風に揺れて

■ 終わりに

伊勢志摩サミットでの安倍首相の功績、オバマ米大統領の広島訪問も大きな意義のある出来事でした。北朝鮮のミサイルが失敗とはいえ能力向上を示している脅威も無視できないことです。
中国のAIIB難航、日露関係の進展が世界に貢献する意味、いろいろありすぎる今年です。
とても勉強が追いつかないので、せめて要点を外さないように時勢を見ていこうと思います。
枝葉末節に目を奪われて、日本売国メディアの誘導で大局を見失ってはならないと自戒しています。

静かな湖畔の朝

静かな湖畔の朝

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