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”夏の風物詩”にもの申す(NHKへの怒り)

Tokyo-aboard
毎年よくもまあと思うほど、戦争関連の番組を並べる8月のNHK。
その内容はいつも決まって「旧日本軍の悪いイメージの刷り込み」だ。
ここまで一方的だと却って不自然ではないかとは、露ほども思わないらしい。

今夜は「ソ連によるシベリア抑留」を扱った特集番組だ。
少しは日本の立場に立った番組を作る気になったのかと期待して見てみた。

***
だがやはり期待した私が愚かだった。
「ソ連によるシベリア抑留で57万人の日本人が強制労働をさせられ、そのうち少なくとも5万5千人が亡くなった。」
これは事実である。

私は日本人として「よくもやったな、ソ連め・・・」と自然に思う。
あの頃を生き抜いた軍人の方々の苦労や苦悩を、ひとりの若輩としても
静かに想像してみるのである。「どんなにか帰りたかったろうな」と。

番組はソ連が抑留した日本軍人に対して行った洗脳(思想教育)の
巧妙かつ卑劣な手法を次から次へと悲惨さたっぷりに描き出す。
日本兵士たちの望郷の念を逆手にとって
「社会主義思想を身につけた者から帰国させる」と触れ込むソ連当局。

過酷な労働と、募る日本への思いから
抑留者の中にソ連に恭順する者が現れたのも無理はなかったろう。
当局はそうした者を優遇することで、さらなる裏切りや密告を奨励し
日本兵の連帯感を断ち切り、自ら共産主義に入信するよう誘導したのだ。

昨日までともに戦い信じ合ってきた仲間を裏切らねばならない。
日本人が日本人を売る、友達を密告する。
そうすれば日本に帰れると・・・

こうした話が抑留体験者へのインタビューを中心に語られる。
私は涙が出そうになった。

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だが番組中ただの一度もソ連に対して批判的と感じられる表現はなかった。

またこんな部分もあった。
ソ連は抑留者たちの軍隊階級に応じて労働の重さや食事に差をつけることで
かれらの間に不満と反感をあおった。極限状態にあった彼らは、果たして
将校の吊るし上げやマルクス主義の勉強会を開くなど、当局の狙い通りになっていく。

番組ではこれを日本軍の階級組織の厳しさが引き起こした悲惨な状況として語るだけで、ソ連の人体実験の非道さという側面を無視した。

このように、事実を述べながらもその解釈が不自然な点が異様だった。
相手の悪行に触れないように無理に逃げ回っているように感じる。

そこで思い出されるのは、広島の平和記念公園の碑文である。

「安らかに眠ってください もうあやまちは繰り返しませんから」

主語がないので有名な碑文だが、マスコミは暗黙了解的に
「日本人のあやまち」という文脈で報道する。
原爆を投下し民間人30万人を大虐殺したのはアメリカであり
「碑文」は彼らに言わせるべき台詞であることは言を俟たない。

「戦争が悪い」とか「向うがやらねばこちらがやっていた」などと
喧嘩両成敗のように原爆投下を正当化するような態度は
一見大人の議論のように見えるが、とんでもないことで、
相手の強弁に正当な議論もできずに従うだけの臆病者の言い訳である。
そして被爆者や懸命に戦った同胞たちへの最大の裏切りである。

日本人の自意識を欠き、事実を曲解した番組を並べて
「戦争を風化」させているのは他でもないNHK自身であるとはっきり言っておく。

**
今日の番組もしかり。
シベリア抑留者たちは同胞を裏切り思想を転換させられた。
帰国後は「アカ」のレッテルを張られ就職に困るなどの多くの辛酸を舐めた。
それを番組は「国家と戦争に翻弄された人生でした」と簡単に締めくくった。
こんな人を馬鹿にした言い方があるだろうか。
「国家と戦争に翻弄され」などと…低劣で浅い歴史認識を自ら露呈している。
また人格を玩弄する思想洗脳を施したソ連の悪行にはいっさい批判もなし。
同胞を57万人(!)拉致し、不法に11年も強制労働させ5万5千人を死なせた相手に対して一言もないとは。
あなたたちはいったいどこの国のテレビ局なのか。

日本人を愚弄するNHKの態度はさらに続く。
戦後、シベリアに囚われの身になった家族を返せと
ソ連大使館前にデモ行進する大勢の日本人の姿の映像が流れる。
NHKはすかさずコメントを忘れない。
「この背景には冷戦を有利に運ぶためのアメリカの意図がありました」
「対日理事会でアメリカは、抑留者を返さないソ連を激しく非難しました。
共産主義のソ連が国際社会から非難される効果を狙ったのです。」

「抑留者を返せ」のデモはアメリカの都合で行われたというのだ。
あきれて言葉もでない。大勢の日本人の思いはNHKに全く無視された。
北朝鮮に拉致された同胞家族にも同じように言えるのか。日本人の気持ちに立った歴史認識を持てと腹立たしく思った。

まさか日本人の気持ちや立場を無視することが
公平公正な番組作りであるとでも思っているのか。
このような歪曲番組を作り続けるならば
N・H・K(日本放送協会)などと名乗る資格はない。
私は本当に憤りを感じている。
日本の歴史的立場や気持ちを無視し続けるNHKは、占領軍放送局である。

(写真:東京上空から 「この繁栄は誰のおかげなのか」)

参院選公示~日本人としての思い

Fujisan-1_1

心の底から、日本が心配だ。
今夜のサッカーの話ではない。
来月11日の参議院選挙のことである。

菅直人氏は鳩山氏の残した課題の始末も放って
支持率回復に乗じてさっさと国会審議を打ち切ってしまった。
おそらく日本中がサッカーに目を奪われている隙に
選挙を済ませてしまおうという腹か。
(W杯の決勝戦が7/11=投票日)

今日は参院選の公示日、夕方テレビを見ていると
NHKキャスターが自信たっぷりに言う。

「今度の選挙の争点は消費税をどうするか、に絞られてきています」

公約に出た10%の数字に反応したのだろうか。
だが常識的に考えると消費税は喫緊の問題ではない。

誰もが「景気回復後に議論するべき話」だと分かっている。
最大の争点になるとまでは言えないと思う。
普段から自分のお財布にしか関心がないのなら別だが。

党首インタビューもテレビの傲慢さを感じた。
質問は消費税と議席数、選挙後の連立にしか関心がなく
党首たちが本当に伝えたいことを言わせない。

特に新党の扱いがひどい。あまりに短い時間設定。
失礼で明らかな政党差別である。

「党利党略の選挙戦ゲーム」的な報道姿勢は問題だ。
日本の行く末が左右される国政選挙という緊張感が感じられない。

「ためしてガッテン」などのお気楽番組は安心して見られるが
真剣な国家意識の欠けた公共放送は看板を下ろすがよい。

ところで
「景気回復」は我々の喫緊の願いであることは間違いない。
その前に
私はまず日本人全体の自信が復活しなければ結局駄目だろうと思うのだ。

持続的で活発な経済活動と、雇用・需要の好循環が生まれる
その出発点は、やはり活発な人間精神に宿るからだ。

本来人間は自分が誰かの役に立っていると思うと
骨身を惜しまない。
そこに精神の喜びと満足があり
それが公の役に立つことは名誉でもある。

今の日本はどうか。
自分以外に尽くす精神の生きがいはあるか。

「日本人は働きすぎ」と一時期盛んに言われた。
労働を苦役と捉えて余暇と対立させる見方は
いかにもマルクス主義的な20世紀の遺物だが
それが日本の男性の立場を今も縛っている。

古今東西、男性は家の外でバリバリ働くもので
それは苦役どころか自然の本能だと私は思う。

「家庭と仕事の両立」を夫に迫る今の日本社会の風潮は
男から本能を奪い、精神を委縮させてきたと思う。

たとえば昨今ラジオやテレビドラマで出てくる父親像は
決まって「子どもと妻に遠慮するもの分かりのよい軟弱な夫」。
その現実版が覇気のない「草食系男子」ではないだろうか。

有効な少子化対策は、日本の男を働きバチに戻せ!なのである。

**
話を戻すが、今の日本の混迷は、皆が「自分のため」にしか
生きられないことに起因する精神性のものだと思う。
公的な使命感やお国のためにという気持ちが忘れられて
バラバラ勝手に生活している。

実際には日本という一つ屋根の下に暮らしながら
国をまじめに考えることがない、いびつな生き方。

国のためにという素朴な思いを無理に否定して
個人主義をことさら押し付けてきたことが
私たちの心を捻じ曲げてきたと思えてならない。

畢竟、景気の回復は健全な人心の回復なしにはありえない。
「国(公)のために頑張ることの意義」を
今再び多くの人が共有することが肝要で、その意識改革は政治にしか
期待できない大きな「一喝」である。
選挙ではその点に触れているかどうか、
とりわけ子供たちへの教育をどう語っているかが
争点となるべきではないのか。

私が見るかぎり、日本人の精神の問題を直視している政党はふたつ。
ひとつは平沼赳夫代表の「たちあがれ日本」であり
もうひとつは山田宏党首の「日本創新党」である。
戦後60年の無為無策のツケが招いた今の低迷を喝破しているのは
彼らだけだと見る。

日本を想う大先輩たちが「もう黙っていられない」と
立ち上がったことに感謝せずにはいられない。

マスコミは嘲笑し無視しても私たちは無視してはならない。
テレビには流れない彼らの言葉をぜひ確かめてほしいと思う。
民主党は自民党の最悪の亜種である。

民主党こそ自分たちの利益のためには言動不一致、
手のひらを返して立ち回り、口先で国会と国民を愚弄して恥じない
軽薄なる連中である。

自民党は「腐っても日本人」だった。
戦後の腐敗を私たちとともに味わってきたのだ。

だが民主党は、自民党を腐らせて崩壊させた勢力が
殻を食い破って表に出たものにすぎない。
それは外国勢力であり、また日本の伝統を憎む一部の過激思想派に
利用される人々である。
「外国人参政権法案」、「選択制夫婦別姓法案」を通そうとした
民主党の危険な本質を私たちは忘れてはならない。

「自民にお灸をすえる民主党投票」はもう繰り返してはならない。
それは私たち自身をさらなる苦境に追い詰めるだけである。
だが自民党もまた膿を自力で排出しなければ存在意義はなくなる。
「たちあがれ日本」「日本創新党」と協力して、日本を本当の
意味で再生する底力を出してほしいと願うのみである。

これでも日本の内閣? 

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自然や写真と関係ない話題で恐縮だが
僕は 撮影に出ていないときは
時事問題や社会に関心が集中してしまう。

きっと皆さんも感じているだろう。
最近の日本の政治状況は
もうひどいなんてものじゃない。

常識感覚が欠落した発言と行動に
政治家の資質そのものが疑われている。
もちろん予想はしていたけれども
ここまでとは。

自民党政権時代なら、とっくにアウトだ。
マスコミが連日容赦なく叩きまくっているだろう。

民主党はマスコミが応援しているから強い。

本日のNHK世論調査では支持率は59%(前回比-9)。
衆院選で僕は民主党には入れなかった。

首相は「国民の皆さまの支持を得た内閣」と
ことあるごとに言うので、
不支持の僕はどうやら国民じゃないらしい。

それはいいとして
最近の民主党の暴走ぶりはひどい。

今日15日、中国の次期国家首席と目される人を
天皇陛下と会見させるという。
ニュースでも再三言う通り、
病後の天皇陛下のお体を慮って、会見の申し込みは
1か月前で締め切るというルールがあったのに。
それを無視して強引にきめてしまった。

「30日前ルールなんて誰が決めたの?」(小沢一郎氏)

「相手がどうしてもと要求してきた。
日中関係が良くなるからいいことだ」(鳩山首相)

だそうだ。少しも問題と感じていないらしい。

****
日本国民として、はっきり言っておきたい。
なぜ天皇陛下が
中国の一政治家の要求に従わなければ
いけないのか?

30日ルールを誰が決めたかという問題ではない。
なぜルールを破ってまで相手に迎合するのか。
天皇陛下を日中友好とやらに利用しようとする
その軽率さ、あまりの不見識に腹が立つのだ。

祖国の元首を軽々しく扱われた、侮辱に対する怒りだ。

中国と聞けば条件反射的にへつらう鳩山・小沢の
まるで奴隷のような姿勢に情けなさと憤りを感じる。

売国奴め!と心の中で声の限り叫ぶけれども
悲しいかな 僕は無力な一般国民である。

あ、民主党政権下では国民ではないのだった。
来年の夏には国民に戻れるだろうか。

怒りの矛先がおかしい

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もう昨日のことになるが、
NHKの夜9時のニュースで
ちょっと信じられない光景を見た。

昭和二十年三月十日といえば
僕のような戦後生まれでも知っている。
東京大空襲のあった日だ。

米軍のB29爆撃機が約300機で襲来し
既に防備力尽きた東京の下町を
一晩で四十万発の焼夷弾を落として
焼き払った。

死者は十万人以上。
人類史上最悪の空爆だったといわれる。
当時の悲惨な情景や回顧録を
僕も読んだり聞いたりした。

敗戦後に開かれた極東軍事裁判(東京裁判)では
民間人殺傷を意図したこの大空襲が
戦時国際法違反の犯罪であったとする
日本側の主張は 途中で
日本語訳が打ち切られ、議事録から消された。

東京裁判の不公正さはつとに知られている。
大空襲は明らかにアメリカの戦争犯罪であるが
連合国側の裁判官たちは、原爆投下の罪とともに
徹底的に無視したのである。

***   ***   ***

さて、本題はここからである。
この東京大空襲で亡くなった人たちの遺族が
原告となって訴訟を起こしていた。

相手はだれか?
空襲の被害について訴える相手は、誰なのか。

こともあろうに日本政府だった。

これはどうみてもおかしい。
もしアメリカ合衆国を訴えるなら筋が通る。
実際には無理だろうが、考え方はまともだ。

だが彼らはこういうのだ。
「軍人が恩給や援護法を受けているのに
民間人の被害者は何の援護もなく放置された」と。
亡くなった原告の遺影を胸に涙ながらに訴える兄妹の
映像が、肉声が延々と流れる。ほだされそうだ。

だがちょっと待って欲しい。
戦争で被害を受けたのは、東京大空襲だけではなく
大切な身内を亡くした人は全国にたくさんいる。
あの戦争では300万人が亡くなったのだ。

戦争の惨禍は国民全体が共有した悲劇ではないのか。
身内を失った悲しみを国民みんなが共有し、
力を合わせて昭和の時代を生きてきたのだと僕は思う。

「誰のせいでこうなったのか」
そうした個々の思いをぐっと呑み込んで、
みなで団結して国を守って戦った記憶として昇華する、
そういう暗黙の、重い重い約束があるような気がする。
それでこそ戦後の復興が成ったのではないだろうか。

だから今になって急に
「国は謝罪せよ、一人1千万円だ」というのはどうか。
こう言ってはなんだが
全国の遺族の思いに対する裏切りではないか。
誰が焚きつけたのか、誰がどんな思惑で始めたのか。

僕は原告の方々が本気だということだけは、わかる。
戦後の歴史観がそうさせていると思うからだ。
戦争について、国民はとばっちりを受けた被害者だと
思いこんでおられるのだろう。
だがそれは・・大いなる虚妄である。

真相は占領政策により忘却の淵に沈められた。
アメリカの占領軍GHQは
終戦後7年をかけて日本人を洗脳した。

「軍国主義の侵略国家・日本が支配欲で始めた戦争だった」
という歴史観の刷り込み・洗脳が
図書没収、私信の検閲、学校教育、公職追放…
あらゆる手段で、全ての日本人に対して徹底的に行われたのだ。

当時、報道は100% 占領軍による検閲下にあった。
新聞やラジオは日本軍の暴虐ぶりをねつ造・誇張して
ウソを全国の家庭に送り続けたのである。

そして戦後60年たった今も
マスコミは同じことを続けている。
5月放送のNHKスペシャル
「ジャパンデビュー」シリーズでは
戦前の台湾統治を悪しざまに描き、
事実に反する内容と取材証言の改ざんと
捏造が指摘されている。
(この番組に対し、全国の一般視聴者一万人と
取材を受けた台湾人が原告となり
NHKに対し訴訟を起こし係争中だ)
そして昨日のニュースである。

原告団の訴えは東京地裁で棄却された。
僕は当然だと思った。
だがNHKのテレビカメラは
悔しそうな原告の声や顔をアップで
映し出し、スタジオのキャスターは
無念そうな表情で言った。

NHK:「こうした人々がまだまだいることを
私達は忘れてはなりません」

NHKは、洗脳は全く解けていない。
「占領軍なき占領軍支配が続いている」(田母神俊雄氏)
残念ながら、至言であろう。