四年に一度の統一地方選挙、前半戦が終わろうとしている。
今回、私は知り合いの札幌市議会議員の選挙戦を手伝った。
例年この時期は残雪の森で繁殖期を迎える小動物や野鳥たちをさがすのだが、
年末の衆院選で私を応援してくれた市議に頼まれたため今年はスーツネクタイで過ごした。
そして今日が投票日だ。約ひと月の間いろいろあって私は最後は彼と袂を分つことになった。
今、札幌と日本のために真に有意義な結果が出ることを願いながら静かに夜を待っている。
あの衆院選出馬は私にとって思いもかけない出来事だったと今さらに感慨深い。
縁のある「次世代の党」からどうしても出てくれと頼まれた。当選など到底考えられぬ状況だった。
ただ北海道に「次世代の党」の名を知らしめる意義を信じて、結果は考えずに全力を尽くした。
あのとき知り合った人たちとの新しい縁も今後どうなっていくのかは正直わからない。
自分の信じる道を素直に進むのみだ。他者への敬意を忘れず、思い上がることなく謙虚に。
札幌の町並みの向こうに見える藻岩山や手稲山の雪はどんどん薄くなってきた。
長い冬を過ごしてきた樹々の冬芽はもうすぐほころんで瑞々しい若葉が生まれるだろう。
春一番乗りのフキノトウたちが雪の絨毯の隙間から頭を出している。
暖かい風が吹き柔らかな日差しが降り注ぐ北の街に、いつものように心浮き立つ春がやってくる。
桜前線はいまどのあたりかな?なんてようやく気にする余裕が出て来た。
13日、札幌の開票結果がでました。北海道知事は高橋氏が続投、札幌市長は前副市長の秋元氏。
道議と市議は現職の続投が目立ち、一部で共産・民主系の新人が当選しました。
改めて感じたのは、世の大半は「変化を望まない人々」であること。あるいは
「変化を求めながらも正しい方向性が見いだせない人々」なのだろうということです。
戦後日本で苦労して適応して生きてきた団塊世代の方々は前者であろうと思います。
後者は、戦後日本の歪みに向き合うのに疲れ「無知・無関心」に陥っている老若男女たち。
両者の意識と行動があいまった結果の低い投票率(45%程度)と現状維持なのだろうと感じました。
社会に対する愛情や責任が薄く、どうなろうと自分のせいではないという意識が底流に見える。
私にはそれがよく分かる気がします。
戦後70年間わたしたちは日本を貶める反省ばかりで生きてきた、いわば亡国の民だからです。
日本の古い伝統を守ることを忌避し、つねに外国(アメリカ)の方ばかり向いてきました。
戦争に負けた、ただそれだけのことで自分たちの歴史の全てを否定し捨て去ろうとしてきたのです。
この異常な状態を異常と認識せず、現状を維持せんとする人々が多いのは本当に残念です。
世界の現実に刺激された若い世代が、自国の来歴に光を当てて学び直し目覚めるよう期待します。
次世代の人々の健全なバランス感覚と、日本人としてのDNAの発現を信じるしかありません。