月別アーカイブ: 2016年2月

雪のない2月 (新川河口)

札幌の北、石狩湾に注ぐ新川の河口付近に鳥たちの撮影に訪れました。
とても雪が少なく、2月とは思えない光景に改めて驚かされました。
「これではまるで春だな…」
川面にはホシハジロの家族やカンムリカイツブリがのんびり浮び、草っ原にはきつねが歩いていました。

カンムリカイツブリ

のんびりゆらゆら浮ぶ カンムリカイツブリ

案外平気なキタキツネ

案外平気で近づいてきた キタキツネ

これからまだ雪は来るでしょうが、どっさり降ってびしっと冷えていつもの冬に戻るとは到底思えません。温かいのはよいのですが、何だか調子が狂いますね。

この週末から道東へ出掛けます。知床にも足を向けますが、やはり心配になります。
羅臼の流氷はかなり遅くなっているそうですし、果して十分に見られるかどうか?

ホームページを刷新しました

昨日18日「森かげの写真館2676」を公開いたしました。
このブログ画面一番上に、リンクがあります。

構成は極力簡潔を心がけましたが、何分素人プログラマー作ですから、
不具合なくご覧頂けるだろうかと内心不安もございます。

※ 「Not Found」などエラーが出た場合は、古いデータが邪魔をしている
場合があります。お手数ですがお使いのブラウザの「キャッシュ」を削除してから
再度読み込んでみてください。

内容は全体にわたりリニューアルいたしましたが、2674版の風味も濃く残しております。
また、新しいギャラリー「大雪山 〜太古の風の記憶」と、ライブラリを設置しました。
荒削りですがいろいろ力を入れましたので、ぜひご高覧くださいませ。

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プロフィールの頁に沢庵禅師の言葉を掲げております。
この言葉は私の自戒の句、或は座右の銘、或はまた人生の背骨ともしております。

利根りこんの人は妙旨すくなし 鈍根どんこんに妙旨あり」

この意は次の通りです。

「人には生まれつき利発な者と魯鈍な者がある。利根はすなわち前者、鈍根はすなわち後者であって、利根の人は何ごとにつけても了解が早く、のみこみが早い。書物を読んでも人の話を聞いても、ただちにその意味を解してしまう。これに反して鈍根の人はのみこみが遅く、なかなか了解に至らない。
このゆえに利根の人は鈍根の人に万事まさっているかというと、必ずしもそうではない。利根の人は了解が早いだけに、ものごとを深く考えて尋思するということがないから、往々にして誤解したり上滑りしたりしがちで、書物を読んでも話を聞いても、その奥にひそむ真意義をさとることが少ないという欠点をもっている。ところが鈍根の人はものごとを容易に解しない代わりに深く考えるから、ものごとの真意義を悟ることも深いわけである。」
(堀場正夫 著 『日日の格言』新学社文庫 昭44年)

また兼好法師の徒然草にも、名工と呼ばれる仏師(仏像を彫る匠)は鋭い刀よりもやや鈍い刀を用いるものだと述べています。鈍い刀で、ひとつひとつを丁寧に、心を込めて彫るから素晴らしい仏様が現れる。切れ味鋭い刀では仕事は速いけれども、ややもすれば雑になりがちでありましょう。

実に味わい深い人生の道理だと思います。
己の利根を頼んで努力を怠れば、鈍根を知り努力する者に結局は及ばない。

「うさぎと亀の駈けくらべ」の寓話が教えることでもありますね。
人生の中で、誰しもが時にはうさぎであり、時には亀でありましょう。
どんなときも己を偽ることなく素直に見つめ、真実と道理に叶うように努めて、
正直に自然に生きる。そんな一生を全うしたいものです。

不肖私も古人の智慧と万古不易の真実を求めて、
わが国の深い自然と歴史に感謝の想いを捧げ、向上研鑽に勤める所存です。
今後とも皆様の変わらぬご指導ご鞭撻を、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

(了)